平成22年4月より院長職を拝命致しております西口です。前院長、理事長の宇都宮彦七先生には、かれこれ40年位前から、熊本大学精神科医局同門の先輩・後輩の関係から可愛がられ、ご指導いただいた経緯があります。約15年位前に招聘のお声が掛かった時には、恩返しするには今しかないと決心し、当院に着任させていただき今日に至りました。
人は精神世界を有するが故に、言葉を操りながら思考し、敵と味方を嗅ぎ分けながら、コミュニケーションを取ったりするなかで、祖先からの縦の、あるいは兄弟からの横の繋がりのなかで連帯感や充実感を感じたりするものでしょう。つまり、この精神世界があってこその人類の存在、この地球上のあらゆる生物の頂点に君臨することが可能になっていると思われるのです。
あくまでも個人的見解ですが、この精神世界は、広く果てしなく一見宇宙のごとくに無限大で収束しない感がありますが、一方である種の規則性や有限性が存在するものでもあるのでしょう。私は、この精神世界の真の自由さを損うことなく、人が健全で自由な思考の翼を拡げられるように、その一助となるべく、この精神世界の治療者として診療に当たらせて貰っていると誇大的ながら自負している次第です。
また、この宇佐病院が北部大分の基幹病院としての職責を果たすべく、今後も精進して参りたいと考えておりますし、さらには、地元の患者様に対しても、いつまでも優しく敷居の低い親しみの持てる病院を目指したいと切望しております。